クラシック切手とは、スコットカタログでは世界で最初の切手ペニーブラックが発行された1840年からの100年間、つまり1840年~1940年の間に発行された切手を指しています。中でも1800年代に各国で発行されたクラシック切手はそもそもが入手困難な切手も多いのですが、消印の収集となると輪をかけて収集難易度が高くなります。
でも、当時の消印や使用例収集はクラシック切手を集める醍醐味とも言える分野。
ここではヤングスタンプの管理人である私が、普段からどういった書籍などを利用してクラシック切手の消印を収集しているのかをまとめていますので、是非クラシック切手の消印収集の一助にして頂ければと思います。
イギリス
Collect BRITISH Postmarks
スタンレーギボンズが発刊しているイギリス切手の消印辞典とも言うべき一冊『 Collect BRITISH Postmarks 』。
QV切手に代表されるマルタ十字消印についてはそこまで詳しく掲載されていませんが1841年以降の数字消印は網羅。これだけでも持っておく価値のある書籍です。またクラシック切手だけではなく近現代までの消印が一覧で掲載されていますので、イギリス切手の消印収集と言う大枠で考えても持っておくべき一冊と言えます。
今現在もスタンレーギボンズの公式サイトから新品購入が可能です。
The Cancellations of the 1841 Penny Red
タイトルの通りペニーレッドに押された、ほぼマルタ十字消印の専門書籍『 The Cancellations of the 1841 Penny Red 』。
マルタ十字消印の詳細な解説だけにとどまらず、ペニーレッドに使われたその他消印についても非常に珍しい物が写真で解説されており、この時代の消印収集には欠かせないと言って過言ではない一冊です。
1991年発刊ですので新品購入はできないのと、中古品にもなかなか出会えないので見つけた時は即買いしてください。
ドイツ
ドイツ切手の消印を調べるにあたっては、統一前ドイツやナチスドイツなどそれぞれの時代で昔は専門書籍が出版されていましたが、現在はそのどれもが入手困難な上に高額です。
私も以前は専門書籍を買い集めてそれらで消印を調べていましたが近年書籍は全てヤフオクで売り払いました。
代替として、ドイツ切手の消印データバンクをおススメします。
ドイツ語のサイトですが局名等消印情報を入力する事でほぼ全ての消印の詳細なデータを得る事ができます。私はこのサイトを利用し始めてから書籍は必要ないなと思い売り払うに至りました。
かなり使えるサイトですので消印を調べると言う単純目的であればマストです。
フランス
フランスの消印(数字含む)を調べるにあたっては、MARQUES POSTALESの右に出る出版物やウェブサイトはないでしょう。もちろん超希少な使用例については入手困難が故にその存在が言及されるに留められている部分もありますが、フランス郵便消印のあらゆる情報が網羅されている非常に有用なウェブサイトです。※フランス語です。
インド
初期のインドで使用されていた消印(数字含む)を調べる際には、JAL COOPER著の『EARLY INDIAN CANCELLATIONS』が最も有用です。
初版は1948年とかなり古く恐らく入手はもう無理な部類かと思いますが、稀に海外の古書を取り扱うウェブサイト等で販売されている事があるので、初期インド切手の消印収集をされている方は見かけたら買っておくと良いかもしれません。
まとめ
1800年代に使用された切手の消印収集は切手そのものの入手難易度もさることながら、それを調べ分類する為の情報が圧倒的に不足しています。
昨今趣味も多様性を持ち、切手収集(郵趣)という趣味から離れてしまう人が少なくないので、これはある意味仕方のない事だと言えますが・・・過疎化が進むと情報源も少なくなるのはなんとも寂しい話です。
今後もこのページで世界各国の消印収集や研究に参考となる文献やウェブサイトの情報を随時盛り込んでいきますので、各々の収集の一助となれば幸いです。
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