Busts : Laureate, head right
Ovberses : ANTONINVS PIVS AVG GERM
Reverses : PM TR P XVIII COS IIII PP
Types : Fides standing left, holding standard in each hand
Mints : Roma
Dates : 215
AE Denarius 18.98mm 2.2g
*RICIVi267
【このコインについての解説】
このタイプでは大粒の部類に入る、カラカラのシルバーデナリウスです。ハイディテールな外観に加えて両面共に伝説は称号タイプ。
オブバース伝説ANTONINVS PIVS AVG GERMの意味は「アントニヌス・ピウス / 皇帝 / ドイツ人の征服者」で、リバース伝説PM TR P XVIII COS IIII PPの意味は「大祭司 / 18回目の護民官権保持者 / 4回目の執政官 / 国家の父」となります。
さてこのコインはカラカラ暗殺の2年前に鋳造された物で、まだまだ勢いのあった当時のカラカラを象徴するような長めの伝説が目を引く1枚です。リバース称号タイプはカラカラの金銀銅貨全てで17種類ありますが、かなり短期間で称号が変わった為にこのコインの称号タイプの後にはまだ4種の称号タイプが鋳造されています。
因みにカラカラのシルバーデナリウスは約310種のタイプが存在していますが、このコインのタイプはリバース図案違いで9種の存在が確認されています。これはそのうちの1枚。尚9種は全てローマで打たれています。
リバース図案9種の中で特に人気不人気はありませんが、このコインに描かれているのは信義を司る女神Fides。図案では両手に軍旗を持っていますが、他の皇帝のコインでは亀を持って描かれる事もあります。
両面共に図案伝説いずれも良好な状態で十分にハイディテール品。カラカラの目鼻口や顎鬚などの細かな描写もほぼほぼ完ぺきに残っていますし両面の伝説はルーペを使わずとも肉眼で読めるレベルです。
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