Valerian I(ウァレリアヌス)EKmktGEaXi

主にバルカン半島で出土したばかりのローマコインを買い付けし、自分でクリーニングしたコインを紹介しています。化学薬品は一切使わず全工程が手作業です。コインの写真撮影は難しいものがありますが、できるだけ実際に見た感じに近づけるよう撮影には気をつけています。

どのコインも古代ローマ時代に地中に埋められてから一度も現在の市場で流通したことがありません。誰の手垢もついていない(強いて言えば古代ローマ人のぐらいでしょうか)真に美麗なコインをお楽しみください。

クリーニングの方法については『ローマコインのクリーニングガイド』か、Youtubeチャンネルをご覧ください。

尚各コインは表裏の写真の次にデータを記載していますが、データの下にヤフオクへのリンクがある場合、そのコインは入札&お求め頂けます。市場よりもかなり安価で出品しているので是非気軽に手にとってみてください。

Busts : Radiate draped and cuirassed bust right

Ovberses : IMP C P LIC VALERIANVS AVG

Reverses : APOLINI PROPVG

Types : Apollo standing right, aiming with bow and arrow

Mints : Roma

Dates : 253

AR Antoninianus 21.67mm 3.3g

RIC74c

【このコインについての解説】

ウァレリアヌスのハイディテール且つ希少なシルバーアントニニアヌスです。

まずオブバースの肖像ですがdraped and cuirassedがこの皇帝では比較的珍しいタイプ。ウァレリアヌスのシルバーアントニニアヌスには約210種のタイプが存在していますが、オブバースがこのタイプはそのうちの36種のみ。他はほぼほぼ全てdrapedです。

オブバース伝説IMP C P LIC VALERIANVS AVGの意味は「最高司令官 / カエサル・プブリウス・リキニウス・ウァレリアヌス / 皇帝」です。

そしてこのコイン最大のポイントがリバース。描かれているのはオリンポスの神々の一人であり”太陽神”として有名なアポロンです。ゼウスの子であり正確には神託、治癒、弓術、音楽と芸術、光、知識、牛と羊の群れや若者の保護を司る神。悪を避ける者であり古代ギリシャの神々の中で最も重要で最も複雑な神とされ、古代ローマにおいてもフォイボス、光の神と呼ばれていました。図案のアポロンは矢をつがえた弓を構えた構図ですが、これは古代ギリシャ由来の定番の図。絵画であればアポロンの持つ弓と矢は金または銀で描かれます。

リバース伝説APOLINI PROPVGの意味は「(皇帝の)守護神アポロン(を讃えて)」となります。

ウァレリアヌスがアポロンを好んだのかどうかはわかりませんが、彼のコイン(金銀銅貨全て)でアポロンを讃えるリバース伝説は6種、図案の方は3種あります。尚オブバースとリバースがこのコインのタイプは、210種のシルバーアントニニアヌスの中でこれ1種しか存在していません。

ディテールは極上の部類。両面共に図案も伝説も過度な摩耗もなく、ルーペを使わずとも目視で全て確認ができる非常に良好な状態を保っています。大人気のアポロン図案でここまでのハイディテール品となるとそうそう目にできる物ではありませんのでお見逃しなく。

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